2017パラ水泳~九州大会~

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真夏のような日差しが照りつけた6月18日、佐賀県総合運動場内水泳場にて第28回九州障がい者水泳選手権大会が開催された。多くの協賛の支えのもと、クラスや年代の異なる様々な選手がそれぞれの目標を持って挑んだこの大会は、大いなる盛り上がりを見せた。

16年の日本身体障がい者水泳選手権大会、ジャパンパラ水泳競技大会でともに200m個人メドレー、100m背泳ぎの二冠を達成した実績を持つ保田星願選手。
東京パラリンピックでの活躍が期待される19歳だ。今大会では100m自由形(S9)、100m背泳ぎ(S9)、50m自由形(S9)の3種目に出場。最も力を入れてきたという100m背泳ぎは1分12秒39。「スピード系の練習をしてきて前半は良かったが(35秒53)、後半その分体力がなくなってしまった。」と100分の6秒ベストに届かなかった悔しさをあらわにした。

東京パラリンピックにむけ、同じく期待の前田一成選手。今大会100m自由形(S10)、50mバタフライ(S10)、50m自由形(S10)に出場し、すべてで自己ベスト、大会新記録をたたき出した。調子は絶好調。100m自由形は1分3秒17と自己ベストから1秒ほどタイムを縮め、「自分でもびっくりしているぐらいです」と笑顔を見せた。保田選手とは高校生のときから合宿などでも一緒になり、「クラスは違うけど良いライバル」。レース後にはハイタッチを交わす姿も見られ、仲の良さをうかがわせた。

ジャパンパラにむけ、両選手ともに目標は「日本新記録」と口を揃えた 。
これからもお互い切磋琢磨しつつ、この障がい者水泳を盛り上げる若きポープに
期待したい。

 

一方、身体障がい者水泳を長い間引っ張ってきたベテランの梶原紀子選手。96年のアトランタパラリンピック50m平泳ぎ(SB4)で金メダルを獲得した実力者だ。今大会は体調を崩し練習が思うようにできなかったことで体が重かったという。
しかし「ジャパンパラの標準タイムは切れたので必要最低限のことはできた」と振り返った。

そんな梶原選手にとって欠かせないのが車椅子だ。2020年の東京パラリンピックの影響で障がい者やパラスポーツに対する意識は徐々に高まってきているが、それでもその車椅子によってまだまだ不自由を感じることが少なくないという。たとえば、試合の行われる会場の問題だ。プールの外にはスロープが設置されていても、プールのなかに段差があるなど、パラスポーツを行える会場は限られる。

パラスポーツに対して多くの人はどのようなものかはほとんど知らず、少し怖いというイメージさえ持っているのではないだろうか。私もそうであった。
しかし、ぜひ一度会場に足を運んでみてほしい。選手たちはみんな私 たちと少しも変わらずただひたむきにベストを目指しレースに挑んでいる。障がいを持っていることを忘れさせるくらいその顔はいきいきとした表情そのものだ。この雰囲気を肌で感じ、パラスポーツがより多くの人に身近な存在になってくれることを願う。

 

 

広報インターン生 太田彩恵 (慶應スポーツ新聞会)